コラム

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2025.11.25

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WordPressサイトのセキュリティ強化方法と初心者が注意すべきポイント

WordPressはその使いやすさと柔軟性から、世界中で人気のあるCMS(コンテンツ管理システム)です。しかし、人気のあるものには常に脅威が付きまといます。それはサイバー攻撃の対象になりやすいという点です。この記事では、WordPressサイトのセキュリティを強化する方法と、特に初心者が注意すべきポイントについて詳しく掘り下げていきます。

まず初めに、セキュリティというと「難しそう」「専門知識必要そう」と思われがちですが、実は誰でも簡単に実践できる方法もたくさんあります。たとえば、WordPress本体やプラグイン、テーマの定期的なアップデートです。これらの更新は、セキュリティホールを修正するために非常に重要です。特に初心者の方は、更新が来たらすぐに行う習慣をつけることをおすすめします。更新を怠ると、それだけで攻撃者に「どうぞ狙ってください」と言っているようなものですから。

次に、セキュリティプラグインを活用することも一つの方法です。WordPressには多くの無料および有料のセキュリティプラグインが提供されており、初心者でも簡単にインストールして設定できます。特におすすめなのは、WordfenceやSucuriなどです。これらはサイトに対する攻撃を監視し、不正アクセスを防ぐためのいくつかの機能を提供しています。ただし、プラグインを入れすぎるとサイトのパフォーマンスが低下する可能性があるため、必要最低限に留めるようにしてください。

パスワードの重要性と管理方法

セキュリティの基本中の基本は、パスワードの強化です。あなたのWordPressサイトの入り口である管理者アカウントが簡単なパスワードで守られている場合、それは攻撃者にとって絶好のターゲットになります。初心者がよく陥るミスとして、「123456」や「password」といった簡単なパスワードを設定することが挙げられます。そんなものは、攻撃者にとって朝ごはん前のウォームアップ程度のものです。

安全なパスワードを設定するには、長さと複雑さが重要です。英数字に加えて、記号を組み合わせた12文字以上のランダムなパスワードを使用することを強くおすすめします。さらに、各アカウントやサービスごとに異なるパスワードを使用し、定期的に変更することも忘れないでください。

しかし、こんなに複雑なパスワードをどうやって覚えればいいんだ!と思うかもしれません。そこで役立つのがパスワードマネージャーです。1PasswordやLastPassといったツールを使えば、複数の強力なパスワードを効率よく管理できます。これにより、セキュリティを高めつつ頭を悩ませることもありません。

ユーザーレベルとアクセス権の管理

WordPressサイトを運営する際、複数のユーザーが関わることがあります。たとえば、記事を書くライターやメンテナンスを行うスタッフなどです。ここで重要なのが、各ユーザーに適切な権限を割り当てることです。初心者の方はつい「全員管理者権限でいいや」と設定してしまいがちですが、それは非常に危険です。

なぜなら、管理者権限を持つユーザーはサイトのあらゆる設定を変更できるため、万が一そのアカウントが乗っ取られた場合、サイト全体が危険にさらされることになります。そこで、ユーザーには必要最低限の権限だけを与えるようにしましょう。たとえば、記事を書くだけのライターには「編集者」や「寄稿者」権限を、サイトのデザインをいじるだけのデザイナーには「デザイナー」権限を設定するのが賢明です。

また、定期的にユーザーリストを見直し、不要なアカウントや不審なアカウントがないかを確認することも大切です。特にサイト運営を開始したばかりの初心者の方は、シンプルでクリアなユーザー管理体制を構築することに注力しましょう。

定期的なバックアップのすすめ

セキュリティ対策をどれだけ頑張っても、100%安全ということはありません。何か不測の事態が起こったときに備えて、定期的にサイトのバックアップを取ることは非常に重要です。初心者の方が特に注意すべきなのは、バックアップの頻度と保管場所です。

バックアップは少なくとも週に一度、可能であれば毎日自動で行う設定にしておくと安心です。さらに、バックアップデータはオフラインや外部のサーバーに保管することを推奨します。これにより、サーバーがダウンした際にもデータを安全に確保できます。

WordPress用のバックアッププラグインは数多く存在しますが、UpdraftPlusやBackWPupといった信頼性の高いものを選ぶと良いでしょう。これらのプラグインは、簡単な設定で自動バックアップを実行し、クラウドストレージやローカルストレージに保存する機能を提供しています。

SSL証明書の導入

最後に、SSL証明書の導入についてです。SSL(Secure Sockets Layer)証明書は、サイトとユーザー間のデータ通信を暗号化するためのものです。特に個人情報や支払い情報を扱うサイトでは、SSL証明書はもはや必須と言っても過言ではありません。SSLを導入することで、URLが「http」から「https」に変わり、ユーザーに対して安全な通信を提供していることを示すことができます。

初心者の方でも、SSL証明書は思ったほど難しくありません。多くのホスティングプロバイダーが、無料もしくは有料で簡単にSSLをインストールするオプションを提供しています。「Let’s Encrypt」のような無料のSSLも人気で、多くのユーザーが利用しています。これにより、コストをかけずにセキュリティを向上させることが可能です。

SSL証明書を導入することで、検索エンジン最適化(SEO)にもプラスの影響を与えることができるため、一石二鳥です。GoogleもSSLを採用しているサイトを優先的に評価する傾向があり、結果として検索結果の順位が上がる可能性もあります。