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2025.9.25

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WordPressサイトのセキュリティ強化法: 管理者アカウントの不正アクセスを防ぐステップ

WordPressは世界で最も人気のあるコンテンツ管理システムですが、その一方でサイバー攻撃者にとっても魅力的なターゲットです。WordPressサイトが攻撃されると、データ漏洩やサイトの完全な制御権を失うリスクがあります。特に、管理者アカウントが不正アクセスされる可能性は非常に大きな脅威です。そこで、この記事ではWordPressサイトのセキュリティを高め、管理者アカウントの不正アクセスを防ぐための具体的なステップを紹介します。

堅牢なパスワードと多要素認証の導入

まず最初に、管理者アカウントのパスワードは非常に強固なものでなければなりません。強固なパスワードとは、長さが十分で、大文字、小文字、数字、記号を組み合わせたものを指します。これに加えて、多要素認証(MFA)を導入することで、セキュリティを大幅に強化できます。MFAは、パスワードを入力した後にさらに別の確認手段を要求することで、不正アクセスを防ぎます。たとえば、Google Authenticatorなどのアプリを使用して、一時的な認証コードを生成する方法があります。このプロセスにより、攻撃者がパスワードを入手したとしても、MFAの壁を突破するのは非常に困難になります。

定期的なバックアップと更新の実施

WordPressのセキュリティを強化するためには、プラグイン、テーマ、そしてWordPress本体を常に最新の状態に保つことが重要です。開発者は定期的にセキュリティホールを修正するためのアップデートをリリースしますので、それを適用することでセキュリティの脆弱性を減少させることが可能です。加えて、定期的なバックアップを実施することで、万が一攻撃を受けた場合でも迅速に復旧することができます。バックアップはクラウドサービスやオフラインのストレージなど、複数の場所に保存しておくと良いでしょう。

不正なバックドアの検出と削除

攻撃者たちはしばしばサイトにバックドアを設置することで、管理者権限を不正に取得し続けます。これを防ぐためには、セキュリティプラグインを導入してサイトを定期的にスキャンすることが重要です。Sucuri SecurityやWordfenceなどのプラグインは、サイト内の不正なファイルやコードを検出し、削除するためのツールを提供しています。また、疑わしい活動が検出された場合には、すぐに管理者権限を持つユーザーの確認と、必要に応じてパスワードの更新を行うことが望ましいです。

ユーザー権限の制御と監視

管理者アカウントの不正アクセスを防ぐためには、各ユーザーに必要な最小限の権限を付与することが重要です。WordPressではユーザー権限を非常に細かく設定できるため、投稿者や編集者にはその役割に適した権限のみを設定し、管理者権限を簡単に与えないようにします。また、ユーザーの活動をログとして記録し、定期的に監視することで、いつ、誰が、どのようにサイトにアクセスしたのかを把握することができます。これにより、不審な活動が発見された場合、迅速に対応することが可能です。